特定非営利活動法人バディチーム

【保育バカ一代】vol.11 言い方についてのお話

おばあちゃんが育児を手伝っている利用者さんのお宅で、おばあちゃんから「子どもを抱っこすると抱き癖がつくので、抱っこはしない方がいいですよね」と聞かれた。

私が「昔はそういう考え方が一般的でしたね」と答えると、おばあちゃんは「え、じゃあ今は違うんですか?」とさらに聞いてきた。

「抱っこで安心させてあげる方が子どもの自立につながる、というのが今の考え方の主流ですね。もちろん必要以上に無理して抱っこしなくてもいいですが」と説明すると「へえ~、やっぱり昔と今では違うんですね」と納得してくれた。

 

初めに私が「昔はそうでしたね」と一定の理解を示したから、おばあちゃんは私の話に耳を傾けてくれたのだろう。

仮に「違います!その考え方は古いです!」と否定していたら、おばあちゃんは「そんな言い方しなくても…」と私の話を聞く気になれなかったかもしれない。つくづく言い方というものは大事である。

 

昔、保育園で仕事中、2歳のSちゃんがいきなり私の頭をパチーン!と叩いた。

「あいだっ!」とビックリした私を見て、Sちゃんはニコニコ笑っていた。本人は遊びのつもりなのだろうが、ここは先生として、人の頭を叩くのはよくないという事をきちんとSちゃんに伝えねばと思った。

私は「痛いよ~、ナデナデして~」と言って、叩かれた頭をSちゃんに差し出した。

するとどうだろう、Sちゃんはナデナデと私の頭をやさしく撫でてくれた。

私は嬉しくて「Sちゃんありがと~♪」とお礼を言った。

Sちゃんの心に人を思いやる気持ちが芽生えた……はずだった。だが次の瞬間、

パチーン!ナデナデ、パチーン!ナデナデ、パチーン!ナデナデ、パチーン…

「いでっ!あだっ!ちょっ!やめっ!ちがっ…」

頭を叩いて撫でてあげれば喜んでもらえると知った、Sちゃんの学習成果だった。

 

つくづく言い方というものは難しい。

 


 


事務局スタッフ“しげさん”による時に温かく、時にユーモラスな保育エッセイ♪ 

過去の記事はこちらからご覧ください!

▼vol.1 「北斗の拳」と見守る心

▼vol.2  涙の理由(わけ)

▼vol.3 子ども騙しが子どもに通じなかった件

▼vol.4 送迎バスの思い出

▼vol.5 中国からきらSちゃん

▼vol.6 子どもと発熱とノートPCと

▼vol.7 Tくんと謎のマジシャン

▼vol.8 冬休みなので映画の話をしよう

▼vol.9 涙のキッズ もう一度

▼vol.10 たのしい子守唄

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