特定非営利活動法人バディチーム
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コラム 2023.03.10

【保育バカ一代】vol.10 たのしい子守唄

訪問先のお母さんから「私は子守唄を知らないので、寝かしつけの時に何を歌えばいいのかわかりません」と相談されたことがある。

 

私が「童謡なら何でもいいですよ」と答えると「童謡もあまり知らなくて……」という。そこで「アニメソングでもいいですよ」と付け加えたら、お母さんは「私、セーラームーンが好きでした!」と目を輝かせた。

「それはいいですね。セーラームーンもゆっくり歌えば立派な子守唄ですよ」と伝えて、この件は無事に解決(?)した。

 

私が子守唄でよく歌うアニソンの定番は『やつらの足音のバラード(はじめ人間ギャートルズ)』だが、別にバラードにこだわる必要はない。アップテンポな『紅蓮華(鬼滅の刃)』だって、ゆっくり歌えばじゅうぶん子守唄になる。

ただし、似た曲名でも『紅蓮の弓矢(進撃の巨人)』は歌詞が過激すぎるので、どうしても歌いたい時は「ルルルル~ルル~」とハミングにしよう。

 

私は昭和から平成にかけてのヒット曲も子守唄によく歌う。

昔、保育園で『今日までそして明日から』を歌って3歳女児を寝かしつけたら、その子は帰り道でママと手をつないで歩きながら「♪わたしはきょうまでいきて~みました~♪」と歌ってママをビックリさせたという。

「なんでそんな歌を知っているの!?」とママが聞いたら「しげせんせー(が歌ってくれた)」と言うので、ママは「やっぱりしげ先生か…」と思ったらしい。何が「やっぱり」なのかは謎だが、その子が吉田拓郎を気に入ってくれて何よりである。

 

ところが後日、今度はその子が私に「『とんぼ』うたって~」とリクエストしてきたので「うん、いいよ。♪ああ~幸せの~とんぼよ~どこへ~♪」と歌ってあげたら「ちがーう!とんぼのめがねはみずいろめがね!」と怒られてしまった。どうやら長渕剛はお気に召さなかったようである。

 

早く子どもを寝かせようと躍起にならず、歌う側の大人こそ子守唄を楽しもう。

 


 


事務局スタッフ“しげさん”による時に温かく、時にユーモラスな保育エッセイ♪ 

過去の記事はこちらからご覧ください!

▼vol.1 「北斗の拳」と見守る心

▼vol.2  涙の理由(わけ)

▼vol.3 子ども騙しが子どもに通じなかった件

▼vol.4 送迎バスの思い出

▼vol.5 中国からきらSちゃん

▼vol.6 子どもと発熱とノートPCと

▼vol.7 Tくんと謎のマジシャン

▼vol.8 冬休みなので映画の話をしよう

▼vol.9 涙のキッズ もう一度

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