【保育バカ一代】vol.29 あなただけ見つめてる
コラム 2024.11.25【今日このごろのこと】vol.1 こどもの声を聞き、こどもの最善の利益のために
今年 4 月、「こどもまんなか社会」の実現を目指してこども家庭庁が発足され「こども基本法」が施行されました。
こども家庭庁の軸にもなる、こども政策の基本理念には 「子どもの視点、子育て当事者の視点に立った政策立案」 をはじめとする6つの項目があり、そのうち1つの項目には「待ちの姿勢から、予防的な関わりを強化するとともに、必要なこども・家庭に支援が確実に届くようプッシュ型支援、アウトリーチ型支援に転換」と掲げられており、 国の施策としても訪問型支援が重視されていきます。
私たちがこれまで担ってきた「養育支援訪問事業」の育児家事支援の実施率は 47% (2020 年厚労省 ) と低く、全国的に訪問型支援を拡充する目的で、来年度から新たに「子育て世帯訪問支援事業」として独立し、生まれ変わります。
そして、こども基本法の理念においては、こどもが「自分に直接かかわることに意見が言える」「こどもの意見 が尊重される」ことが掲げられています。「こどもの声を聴く」ことを具体的に進めていく機会が増えていきます。
ともすると、児童家庭福祉の最前線の現場ほど、大人がこどもにとって良かれと思うことが優先に進められ、 実はこどもの声を聴くことが後回しにされてしまっているのでは、という当事者からの声も多く届いています。
同様に私たちの訪問型支援でも、「保護者を支えることを重視することで、こどもの声が聴けていなかったのではないか」と、私自身も過去を振り返り、反省している事例がいくつもあります。
これまでの経験を活かして、新たな制度として変えていく大切な時期を迎えています。
昨年度バディチームでは、厚労省に対して新制度に向けた提言活動を行ってきました。今年度も引き続き、こども家庭庁や自治体への提言活動を行いながら進めていきます。
「こどもの最善の利益」を優先とした制度になるよう、これからも現場の声を届けていきます。
▼こども家庭庁
▼こども基本法
https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-kihon/
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