【保育バカ一代】vol.29 あなただけ見つめてる
コラム 2024.11.25【今日このごろのこと】vol.3 当事者の声を聴く~アウトリーチへの思い~
7 月 8 日、認定NPO法人ブリッジフォースマイル主催「コエール~ 2023 親を頼れなかった子どもの声から社会をかえよう!~」に登壇させていただきました。
プログラムの中で、イルミネーター(子どもを取り巻く社会問題を、自身の経験や思いを通じて社会に向けて発信する若者)の方々が、アウトリーチ(訪問支援/必要な人にこちらから積極的に支援を届ける)への思いについて話された一部をご紹介します。
『僕の家は、シングルマザーでした。母親が精神疾患 を抱えていて、中学の頃から料理や掃除、洗濯などほとんどの家事をし、弟妹の面倒を見ていた「ヤングケアラー」でした。 誰か家事や育児を支援してくれる人がいたら、〈どんなに助かっただろう〉と思います』
『私の場合は母親が働きに出ている間、家にいる父親 からの暴力を受けていました。もし、外から知らない人が来たら両親はとても警戒して〈私が両親を守らなくちゃいけない、両親を悪者にはしたくない〉という気持ちが 強かったからです』
『僕の場合は、お金には困っていない裕福な家庭で育ちました。 母親はプライドが高く、支援を受けるのはあり得ないことで〈絶対に拒否した〉だろうと思い ます。父親は、人に支援を受けるくらいなら腹を切 ると言うような人でした』
実はコエールには、4 年前にも参加させていただきました。
そのときに7名のイルミネーター全員が「今、自分がここでこうやって話をすることが出来るのは、親と離れて施設職員や里親等、信頼できる大人との出会いがあった からだ」と発言されたことに衝撃を受けました。
当時バディチームとして訪問していたいくつかの家庭を思い浮かべ、子どもにとって<今、家庭に居ることが良いのだ ろうか>と考え、その後も頭の片隅ではいつも考えてい ます。
そして 4 年後の今回は、新たなイルミネーターとの準備合宿の中で〈親を支えて欲しかった〉という声があがったことが、今回のアウトリーチのテーマに繋がっ たとのことで、運命的な出会いのように感じています。
今回もまた、イルミネーターからたくさんの宿題をもらった一日でした。
▼認定NPO法人ブリッジフォースマイル
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