特定非営利活動法人バディチーム

【保育バカ一代】vol.20 里親ククルス・ドアン

『機動戦士ガンダム』は、なぜ人々を魅了するのか。

それは、人間同士の戦争を描いた初めてのロボットアニメだからだろう。

この作品には地球を侵略する宇宙人や、世界征服をたくらむ悪の軍団は登場しない。また、主人公が大声で叫びながら必殺技を繰り出すような派手なシーンもない。

国家の独立、軍事作戦、そして軍人と民間人といった概念を背景に、モビルスーツと呼ばれるロボット兵器による泥臭い戦闘が繰り広げられる。

このようなリアルな世界観や緻密な設定のおかげで、ガンダムには敵・味方の垣根を超えた印象的なエピソードが数多く存在する。

 

そのひとつが第15話『ククルス・ドアンの島』である。

ククルス・ドアンとは、主人公アムロ・レイが所属する「地球連邦軍」の敵対勢力「ジオン軍」の脱走兵の名である。

コアファイター(ガンダムのコックピットになる戦闘機)で無人島を偵察していたアムロは、そこに現われたドアンのザク(ジオン軍のモビルスーツ)と交戦する。

アムロは撃墜されて気を失うが、ドアンに救われて一命をとりとめる。そして目を覚ましたアムロは、そこで思いがけない光景を目の当たりにする。

そこには畑仕事に精を出すドアンと、ドアンを慕う戦災孤児たちの姿があった。

ドアンは戦争で親を亡くした子どもたちのために軍を抜け、この島で子どもたちと共に自給自足の生活を送っているのである。

 

そう、ドアンは里親なのだ。

やがてジオン軍のザクが1機、脱走兵のドアンを追って島に上陸した。アムロがガンダムで応戦しようとするが、ドアンはそんなアムロを制し、自分のザクで子どもたちを守るために戦うのだった……このあとドアンがアムロに語る衝撃の事実とは?そして戦いの行方と物語の結末は?ぜひその目で確かめてほしい。

 

『ククルス・ドアンの島』は2022年に劇場用の長編アニメとしてリメイクされ、私もワクワクしながら映画館に足を運んだ。

個人的には登場人物の心理や行動原理の描写はテレビ版の方が好きだが、劇場版のCGでヌルヌル動くモビルスーツは一見の価値がある。興味のある人はぜひ両作を見比べてみよう。

 

 


 


事務局スタッフ“しげさん”による保育エッセイ♪

子どもや保護者との関わりにおいて大切なことやさまざまな保育の現場で感じたことを、あたたかくユーモラスな視点で綴っています。 

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