【保育バカ一代】vol.29 あなただけ見つめてる
コラム 2024.11.25江戸川区児童相談所見学会に参加しました
3月末、江戸川区児童相談所(以下、江戸川区児相)見学会にバディチームも招待していただき、参加してきました。
江戸川区児相「はあとポート(愛称)」は、4階建ての建物1階部分に地域交流スペースを設け、子育て交流会や里親サロンの定期開催を予定するなど、地域に開かれているのが特徴とのことでした。
従来の都が運営する児童相談所よりも手厚い配置で、保護者対応のために常勤の弁護士を配置されています。
また一時保護所(虐待などで保護された子どもが最初に入る場所)は、従来の大部屋ではなく個室を用意し、みんなで集える共有スペースも設置されていました。各居室は、自分で部屋の名前を決められるようにあえて空欄にしているとのことでした。
さらに浴室は、大浴場ではなく1人用のユニットバス設けて、虐待による傷痕を気にする子や性的少数者(LGBT)の気持ちにも配慮されていました。1人用ユニットバスの設置は全国初とのことです。
生活スペースは、木製の机や椅子をはじめ、全体的に温もりを感じる空間です。
「子どもの意見箱」を8か所に設置し、子どもたちが気軽に意見を表明できるように工夫するなど、これまでの一時保護のイメージを払拭するような環境が整備されていました。
特別区の児童相談所は、4月から江戸川区と世田谷区が開所され、7月から荒川区でも開所となります。来年度以降、19区の自治体でも特別区の児童相談所が新設されていきます。
これからは、地域で子育て家庭を見守り、子育て支援、里親支援などのサポート体制が望まれます。
コロナ禍の続く中、不安を抱えながら子育てをしている家庭も多くあるかと思います。
子育てに関しての相談は、管轄の児童相談所、江戸川区在住の方は江戸川区児相、世田谷区在住の方は世田谷区児相へご相談ください。
江戸川区児童相談所(愛称・はあとポート)
◇児童相談所の機能
相談、一時保護(定員35人)、措置
◇地域交流スペース
子育てひろば
◇職員配置(約150人)
児童福祉司、児童心理司、弁護士、児童指導員他
1階 地域交流スペース(子育てひろば)、学習室、幼児居室、中庭
2階 児童居室(1人部屋、3人部屋/きょうだい児用)、事務室
3階 児童相談所受付、相談室、親子訓練室、診療室
4階 心理相談室、体育館、会議室