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お知らせ 2025.02.06
【保育バカ一代】vol.27 ザ・ファーブル Part4
私が通っていた小学校にひどい上級生がいた。当時は駄菓子屋などで気軽に爆竹が買えたのだが、その上級生はセミの体に爆竹を巻き付けて火をつけて飛ばし、ジジッジジッと空高く舞い上がったセミがそのまま空中でパーン!と爆死するのを見て面白がっていたのだ。
いかにも昭和の悪ガキが考えそうなロクでもない遊びである。いま同じことをしたら確実に炎上するだろう。そんな悪ガキとは違い、私は決して昆虫の命を粗末にするようなひどいことはしなかった。
昆虫の王様といえばカブトムシだが、そのライバルといえばクワガタだろう。クワガタにはノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、オオクワガタ、コクワガタなど様々な種類が存在し、いずれもオスはハサミが大きく、メスはハサミが小さい。そして、オスのクワガタの大きなハサミは、スズメバチの針も通さないというカブトムシの硬い体にも穴をあけることがあるという。人間の皮膚ならもっと簡単に穴があくだろうか。ネコに噛まれるのと同じくらい痛いのかもしれない。
ただ、私は声を大にして言いたい。メスのクワガタも甘く見てはいけないと。
小学校の夏休みのある日、私は飼っていたコクワガタのメスに指を挟まれた。
「イダアァァーーーーーーーーーーッ!!!!!」
その痛さを例えるなら、まるでラジオペンチでおもいきりつねられたようだった。目に涙を浮かべて激しい怒りに駆られた私は、仕返しを思いついた。
扇風機の前ガードを外し、むき出しになった扇風機の羽根に私の指をはさんだコクワガタをセロテープでしっかり固定し、前ガードを元に戻して準備完了。強風ボタンをスイッチオン。ものすごい勢いでグルングルン回るコクワガタを、私は冷たい麦茶を飲みながら1時間くらい眺めていた。
扇風機のスイッチを切って再び前ガードを外し、コクワガタを解放して畳の上に置いた。まるで酔っ払いのようにフラフラの千鳥足になったコクワガタを見て、私は「うっひゃっひゃっひゃ、おもしれぇ~」と腹を抱えて笑い転げた。
私も昭和のクソガキだったわけである(令和のよい子は真似しないように!)。
事務局スタッフ“しげさん”による保育エッセイ♪
子どもや保護者との関わりにおいて大切なことやさまざまな保育の現場で感じたことを、あたたかくユーモラスな視点で綴っています。
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