特定非営利活動法人バディチーム

バディチームが目指す
「社会みんなで子育て」

バディチームとは?

バディチームは子育て支援・虐待防止を目的に家庭訪問型の支援活動を行うNPO法人です。
取り組む課題や活動の内容、家庭訪問型支援の有効性について、短い動画にまとめました。

虐待が起きてしまう背景には、親の心身の不調、子どもの病気や障がい、ひとり親、経済的困窮など、さまざまな要因が複合的に絡み合っています。
バディチームでは、家庭を訪問して保育や家事などの具体的なお手伝いをしながら家庭の孤立を防ぎ、そうした複雑な事情を抱えながらも子育てができるよう、親子を支える活動を行っています。
家庭に入るからこそ見えるものがあり、ともに手を動かすからこそ築ける信頼関係があります。
「みんなで子育て」する社会をめざして、年齢も性別もさまざまなスタッフが活動に取り組んでいます。

子どもも大人も誰もが互いに支え合い
みんなで子育てすることで子どもがすこやかに育つ社会

親も子も、私たち子育て支援の従事者も、子どものいる人もいない人も、誰もがみな誰かに支えられて生きています。バディチームはそうした支え合いの中で、この世に生まれてきた全ての子どもがすこやかに育つように、親や家族だけではなく社会の全員参加で、「みんなで子育て」する社会をめざします。

子育てが大変になっているご家庭へ
バディチームは子どもも親も
「生まれてきてよかった」と
思うことができ あなたが
あなたらしく生きられるように
その歩みを支えます

ビジョン実現のため、バディチームは、さまざまな背景や事情を抱えて子育てが大変になっている親と子どもたちに向けて、支援とメッセージを届けます。「生まれてきてよかった」、それは明日と未来に安心と希望をもってほしいということ。そして、一人で頑張りすぎず、自らが選んだあり方で自分らしく生きることができるように、私たちは親と子に寄り添い、その歩みを支えます。

MESSAGE

NPO法人バディチーム代表 岡田妙子

NPO法人バディチーム
代表 岡田 妙子

2000年に児童虐待防止法が成立し、
これまで聞いたことのなかった「子どもの虐待」という言葉を耳にし、
子どもの虐待事件が頻繁に報道され始めた頃に自分自身の出産、子育てが重なりました。

また、私の周りには子どもの頃に親からの虐待を受けたことで
大人になってもずっと苦しんでいる人達が近くにいたこともあり、
これは他人事ではない、子どもの虐待防止のために何かやっていきたい
と思ったことが始まりでした。

その後、何ができるだろうかと様々なことに関わり、模索を続ける中で、
ある地域が先駆的に行っていた「養育困難家庭へのホームヘルプサービス」という
家庭訪問型の子育て支援に出会い、私自身も支援者として約2年、
現場経験をしていく中で『この支援があるかどうかによって、
地域の子どもの虐待防止の力は全く違ったものになるだろう』と手ごたえを感じました。

この活動が多くの地域に広がって欲しいという思いより、
2007年、多くの方に支えられNPO法人を設立しました。

活動を継続していく中で実にたくさんの親子との出会いがありました。

経済的困窮、孤立無援、子どもや親の病気や障がい、家庭内不和…
子育てが大変になっている家庭は、様々な背景や事情があり、孤立し、
家族だけでは身動きがとれず
自ら助けを求めることが困難になってしまうこともあります。

誰も悪くない。
それは個人の責任ではなく社会の課題です。

誰かを、どこかの機関を責めることを続けていても何も変わりません。
支援が必要な家庭に対して、こちらから動いて支援を届けることが必要です。

私達にはできることがあります。
児童相談所や自治体、専門職ではないからこそできることがあります。

大変な状況にある子どもと親の一番近いところに一緒に居る。
できることのお手伝いをする。
寄り添い、その歩みを支えていく。
昔は自然に存在していたことに社会全体として取り組むことが必要な時代です。

私たちと一緒に活動に参加してみませんか。

ACTION

バディチームが取り組む課題

増え続ける虐待相談対応件数

厚生労働省が発表する全国の児童相談所での児童虐待相談対応件数は、年間20万件を超え、20年前の約10倍にまで増えています(R3年度)。この間にネグレクトや心理的虐待といった言葉についての認知が広がったことも増加の要因としては考えられますが、社会の注目を集めるような痛ましい事件・悲劇の報道の背後に、まだ数多くの家庭の苦しみが存在しているのが事実であり、もはや児童相談所や行政「だけ」で対応できる規模ではなくなっています。

虐待が起きる背景

虐待が起きてしまう背景には、親の心身の不調、産後うつ、子どもの病気や障がい、ひとり親、家庭内の不和やDV、経済的困窮、多子世帯、外国籍、親の被虐歴など、さまざまな要因が複合的に絡み合っています。このことは、虐待が起きた際にその責任を親だけ、あるいは児童相談所だけに求めてバッシングを行うことがいかに無益であるかということを意味します。また同時に、どんな子育て家庭でもちょっとしたことから虐待リスクが高まることがあり、地続きの支援が必要だということでもあります。

里親家庭も支えが必要
「社会的養育」

虐待やさまざまな事情により生みの親のもとを離れることになった「社会的養護」の子どもたちは全国に約42,000人、このうち里親に委託されているのは約2割にとどまっており(R3年度末)、国際比較で日本は大きく後れを取っています。しかし、さまざまな事情や体験をもつ子どもを引き受け、育てるという里親の養育は一筋縄ではいかず、数だけ増やせばいいというものではありません。過去には里親家庭でも実際に虐待が起きたこともあり、里親家庭も支えを必要としています。

親や家族だけに背負わせない
「みんなで子育て」

かつて存在した地域社会の子育て機能は失われ、三世代同居・近居も減って祖父母の援助も得にくくなった現代の子育て環境において、子育てを親・里親や家族だけに背負わせ続けることは、家庭の孤立と虐待のリスクを高め、子どものすこやかな育ちの阻害要因となり、ひいては社会の持続可能性を損なうことにつながります。親や家族にどんな事情や背景があっても、この世に生まれてきた子どもは社会の全員参加で育てる、そんな「みんなで子育て」する社会の実現をバディチームはめざしています。

以上のような課題に取り組むため、バディチームでは家庭訪問型の支援活動を行っています

家庭訪問型支援の有効性

孤立の防止

子ども食堂や子育て広場など「居場所型」の支援ももちろん重要ですが、そうした場所に出かけて行くことも困難な家庭にこちらから定期的に入っていくことで、家庭の孤立を防ぎます。

こまかな状況確認

お部屋の状況や親子の表情を直接見ることで、家庭の様子や変化をこまやかに確認して、次に必要な支援に活かすことができます。

設問型支援の有効性

具体的な支援による負担軽減

専門的な指導ではなく、子どもの遊び相手・送迎・掃除・調理などといった具体的な支援を行うことによって保護者の負担を減らし、心の余裕につなげます。

信頼関係の構築

家庭の中でお話を聴きながら、具体的に手を動かして支援を行うことが、保護者や子どもとの信頼関係を築くことにつながります。

詳しい活動内容についてはこちら